眼形成手術
眼形成手術とは
当院では「眼瞼下垂」や「逆さまつ毛」の治療として、日帰りで眼形成手術を行っています。
目は、見た目や表情にも関わるため、できる限り傷が目立たないように考え、整容面と視機能面の両立を図りながら治療いたします。
保険診療の眼形成手術
眼瞼下垂や逆さまつ毛によって、視力低下や視野が狭くなっているなどの視機能障害を引き起こしている場合、眼形成手術には健康保険が適応されます。
眼瞼下垂
眼瞼下垂とは
眼瞼下垂は、まぶたが垂れ下がってきて見えにくくなる病気です。 眼瞼下垂によって以下の症状が現れることがあります。
眼瞼下垂の主な症状
●物が見えにくい
●眠そうに見える
●二重の幅が広くなる
●まぶたがくぼんでいる
●肩こり、頭痛
●まぶたが重く、目が開けづらい
●目が疲れやすい
●おでこのシワが目立つ
●眉毛が高い位置に上がる
●物をみるときに顎があがる など
眼瞼下垂の原因・分類
●先天性眼瞼下垂
先天性眼瞼下垂は、生まれつき上まぶたが下がって挙がらなくなっている状態です。
このタイプの眼瞼下垂は、まぶたの運動を司る眼瞼挙筋が未発達であるか、筋肉を動かすための神経の発達に異常があることが原因とされています。このタイプの場合、約8割は片目に症状を示します。
また、眼瞼下垂の状態が視力の発育を妨げ、弱視の原因になることもあります。
●後天性眼瞼下
もともとは普通にまぶたが開いていた人が少しずつまたは急にまぶたが下がってきた状態です。
大多数の後天性眼瞼下垂は、加齢やコンタクトレンズの長期使用などが原因となり、まぶたを持ち上げる眼瞼挙筋の末端にある挙筋腱膜が緩んで起こる「腱膜性眼瞼下垂」です。
重症筋無力症、動眼神経麻痺など、神経、筋肉、神経筋接合部等の障害が原因で眼瞼下垂が起きる場合もあるので、注意が必要です。
●皮膚弛緩症(偽眼瞼下垂)
まぶたの筋肉の働きには問題がないものの、上まぶたの皮膚がたるんでしまい、目にかぶさってくるために眼瞼下垂のような見た目や症状が現れる状態です。皮膚弛緩症でも上方の視野を妨げる場合には、治療の対象となります。
眼瞼下垂の治療
眼瞼下垂を根本的に治すには、手術が必要です。
眼瞼下垂は、まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)のスジ(腱膜)が伸びてしまい、筋肉の働きが弱まり、目を開けづらくなっている状態です。手術によって、伸びた挙筋腱膜の短縮・再固定を行います。
皮膚弛緩症の場合は、たるんでいる皮膚を切除する手術を行います。
まぶたや皮膚、筋肉などの状態によって術式が異なりますので、患者様お一人おひとりに合わせて最適な治療法をご提案いたします。
眼瞼下垂手術の費用
詳しくは診察時にお問合せください。
保険適用ですので各負担額により、費用が異なります。
逆さまつ毛
逆さまつ毛とは
逆さままつ毛(内反症)は、本来外側を向いているべきまつ毛が眼球に触れてしまい、眼の表面(角膜や結膜)に傷がつく状態です。
逆さまつ毛の主な症状
●眼の異物感(ゴロゴロ・チクチク)
●目やにがよく出る
●かすんで見えにくい
●光が非常にまぶしく感じる
●眼が赤くなる・充血している
●涙が出やすい
●まばたきが多い など
逆さまつ毛のタイプと治療
逆さまつ毛は、眼瞼内反症、睫毛内反症、睫毛乱生症などのタイプがあります。
●眼瞼内反症:高齢者の逆さまつ毛
まつ毛だけでなく、まぶた全体が眼球の方を向いてしまい、まつ毛も内側を向く状態を眼瞼内反症(逆さまつ毛)といいます。 主な原因は加齢による下まぶたを支える組織やまぶたを閉じる筋肉のゆるみや、まぶたの皮膚のたるみですが、先天的な眼瞼内反症もあります。
〈治療〉
日帰り手術が可能です。
いくつか術式がありますが、患者さまお一人おひとりに合わせて最適な治療法をご提案いたします。
●睫毛内反症:子どもの逆さまつ毛
乳幼児において、まぶたの向きはほぼ正常であるにも関わらず、下まぶたの皮膚や皮下脂肪が過剰なことが原因で、盛り上がった皮膚がまつ毛を内側に押し込んでいる状態です。
成長に伴い改善することも多いため、眼科で定期的な検査を受けて、角膜に傷がついていないか確認することが重要です。
●睫毛乱生症
まぶたの向きには異常がなく、正常なまつげの中で眼球に向かって生えているまつ毛が何本かある状態です。
まつげの毛根の周囲で起きた炎症による傷跡などが原因で、まつげの生える方向が不規則になってしまうものです。
〈治療〉
一時的な治療としては、まつ毛を抜きます。
炎症によって睫毛乱生が起きている場合は、並行してその治療を行います。
根治療法としては、少数なら毛根を電気分解して、永久脱毛を行い、多ければ手術によってまつ毛を外へ向けます。